黒いゴマの正体

冬になるとスーパーや果物屋で目にする機会が多くなる柿。鮮やかなオレンジ色の果肉と、とろけるような甘さが魅力的な果物です。

しかし、中には黒いゴマのような粒々が散りばめられた柿を見かけることがあります。この黒いゴマは一体何なのでしょうか？

柿の黒いゴマは、タンニンと呼ばれる渋味成分の結晶です。柿が完熟する過程で、タンニンが果肉に沈殿して固まることで黒い粒々になるのです。

一般的に、黒いゴマが多い柿は、渋抜きがしっかり行われており、甘いと言われています。これは、タンニンが渋味の原因となるため、タンニンが結晶化して果肉から取り除かれている柿は、より甘く感じられるからです。

黒いゴマはタンニンそのものなので、渋味を感じます。しかし、食べられないわけではありません。むしろ、黒いゴマの渋味が、柿の甘さを引き立てるとも言われています。

黒いゴマの柿を選ぶ際は、以下の点に注意しましょう。

・黒いゴマが全体的に散りばめられている: 柿全体に黒いゴマが散りばめられているものは、渋抜きがしっかり行われている証拠です。
・果肉が柔らかい: 果肉が柔らかいものは、完熟しており、甘味が強い傾向があります。
・ヘタがしっかりしている: ヘタがしっかりしているものは、鮮度が良く、日持ちが良い傾向があります。