ゴルフクラブとパーシモン

ゴルフクラブのウッドといえば、ドライバーやフェアウェイウッドなど、飛距離を出すために使用するクラブを指します。しかし、現代では金属製が主流であるにもかかわらず、なぜ「ウッド」と呼ばれるのでしょうか？

ウッドと呼ばれる理由は、かつてゴルフクラブのヘッド部分が木で作られていたことに由来します。19世紀後半までは、パーシモンと呼ばれる硬い木がヘッド素材として主流でした。

パーシモン製のウッドは、現代の金属製クラブに比べて以下のような特徴を持っていました。

・飛距離: 金属製クラブに比べて飛距離は劣っていました。
・スピン: ボールに強いスピンをかけることができ、コントロール性に優れていました。
・打感: 独特の柔らかい打感と弾道が特徴でした。

20世紀後半になると、金属製クラブの技術が進歩し、飛距離性能が向上しました。その結果、パーシモンウッドは徐々に姿を消し、現在はほとんど使用されていません。

しかし、飛距離性能が向上した金属製クラブも、従来のウッドと同じように飛距離を出すために設計されたため、ウッドという名前がそのまま残りました。

現代のウッドは、チタンやカーボンファイバーなどの素材で作られており、飛距離性能は飛躍的に向上しています。しかし、スピン量や打感など、パーシモンウッドの持つ独特な特徴は、現代のウッドにも受け継がれています。